「酒房 北国@中野」のレポート。

1958年(昭和33年)創業。
青森県津軽出身のママさんは、1930年(昭和5年)生まれの86歳。

最初は火野葦平(小説家)、河上徹太郎(文芸評論家)、池島信平(文藝春秋社長・第3代)氏らが溜まり場としていた「よしだ@新宿」で働いていた。
その後、「よしだ」が閉店するのを機に、中野に店を出した。
かつては、荻窪に住んでいた文豪・井伏鱒二も訪れたとか。

北国@中野
中野駅南口より、「レンガ坂」を上り、一つ目の路地を左に曲がって、右手角地。
入口は右折した南側。
縄暖簾を掻き分け、引き戸を開けて、中に入る。

北国@中野
店内は、L字型カウンター7席、右手にテーブル席6席、奥の小上がりはお客の荷物置き場。
年季が入ったセピア調の店内。
お客から贈られたという絵馬がたくさん飾られている。

北国@中野
最初に「瓶ビール(大瓶)」
紙に書かれた定番の「肴のメニュー」以外は、値段が書かれていない。
お通しや酒類などは、推定500円前後。

北国@中野
お通しの「粕汁」
大根、ニンジン、ネギ、鮭などが入った味噌汁。
出汁がしっかりとしていて、味噌の味が円やか。
コクがあり、深みのある味でウマい

北国@中野
毎年11月10日は「おでんの解禁日」とあったが、今年は下旬より。

北国@中野
殻付きの玉子、がんも、大根、昆布、しらたき。
和がらしをつけて、いただく。
昆布出汁がしっかりと染みたおでん。

北国@中野
何といっても名物は、この「殻付きの玉子」。
殻付きの茹で玉子にヒビを入れ、そのまま煮込んだもの。
食べる時に、自分で剥いて食べる。
味は染み込んでいるとは言えないが、白身がパサパサとせず、プルプルとしている。

北国@中野
青森県の「八鶴 金撰(八戸酒類株式会社)」を熱燗で。
一升瓶に貼られた「八鶴」のラベル文字は、日本画の巨匠・横山大観の筆によるもの。
「飲んだこともないのに酒の字を書けとは、見たことのない風景を描くがごとし」と言われ、自社の日本酒4斗(72L)と引き換えに書いてもらったものらしい。
熱燗でもツンツンこず、ウマい酒だ。

北国@中野
一見さんでも、店の雰囲気に自然に馴染んでしまう不思議な空間。
肩の力が抜け、穏やかな気分で外に出る。

ヾ(*´∀`*)ノ マタネ!

酒房 北国
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【住所】東京都中野区中野3-35-8
【電話番号】03-3381-5205
【定休日】土・日曜・祝日
【営業時間】18:00-22:00
【アクセス】JR中央線・総武線/東京メトロ東西線 中野駅南口 徒歩3分